韓国での市場調査から世界的ヒット商品を出した海外企業

日本企業の製品を世界でヒットさせるために、韓国でのマーケティングや韓国進出が有効となる場合があります。韓国でのマーケティングから世界でのヒット商品を出した海外企業の例をご紹介します。

韓国でヒットした商品が世界でもヒットするパターンが最近増えて来ています。
その理由を分析すると、

  1. 韓国の消費者は反応が早く、売れるかどうかの結果がすぐに出る。
  2. インターネット、スマートフォンの普及率が高く、消費者間の情報共有の速度が速く正確。
  3. 消費者のこだわりが強く、良い悪いの反応を非常にはっきりと表現する。

などの理由により、韓国で売れた商品が他国でもヒットする確率が高いということになります。
韓国企業との提携などで韓国内で製品を販売、マーケティングを行ない、世界にヒット商品を送りだそうとお考えの企業様は是非ご相談下さい。

海外メーカーが韓国向けに開発してヒットした商品を、世界に向けて販売するようになった例を挙げておきます。

◇韓国人に合わせた商品を3年間研究◇
アメリカの有名なキッチン用品会社「ワールドキッチン」(旧コーレル)は昨年、韓国人の食生活習慣に合わせた食器「コーレルコリアンウェア」を発売した。韓国市場が本社のある米国に次いで世界2位(販売台数基準)であるため、特別製作した製品である。
西洋人より食事の量が少ない点を勘案し、食器は通常より25%程度サイズを小さくした。スープ用は、側面を凹面にして熱いスープが容易にこぼれないようにした。製作だけで3年かかったほどに精魂を込めた。
韓国ワールドキッチンのパク・ガプジョン代表は「市場の反応が良くコリアンウェアを米国に逆輸出する計画」と語り、「韓流の熱風が熱いアジア市場も狙っている」と語った。

◇韓国国内で人気を得た商品の逆輸出が相次ぐ◇
数年前までは海外のグローバルブランドの優先順位は、北米や欧州市場であった。最近では韓国の消費者のためだけに向けた製品発売が増えている。オランダの「フィリップス」は昨年2月に底の高さが高い鍋専用のファンを製作した。チゲを好んで食べる韓国の食生活に合わせた製品である。「韓国型グリル」という名前までついた。
日本の化粧品メーカー資生堂は、2011年に韓国女性をターゲットに「エナジーエッセンス」を発売した。噂となり発売三ヶ月で1万個以上売れるほどの人気を集めた。その後も、エッセンス製品全体販売量の40%を占めるほどに成長した。
韓国市場攻略のために、韓国企業と合弁する場合もある。グローバルスナック企業「フリトレー」が代表的である。この会社がロッテ製菓と合弁して作ったお菓子「ドリトス」は、発売半月で140万袋以上売れる成果をおさめた。韓国人の口に合わせて、塩味の調味料とサクサクした食感を適用したことが功を奏した。

◇アイスクリームケーキが大ヒット◇
グローバル企業が、韓国人の口に合わせて発売した製品を本場に逆輸出する場合も引き続き登場している。ここにはファッション・トレンドに敏感な韓国で検証された製品は、世界市場でも通じるという計算が成り立っている。業界関係者は 「こだわりの強い韓国の消費者の好みに合わせると、むしろ本社を超える技術を開発するということがしばしば起きる」と語り、「こうした場合、自然に逆輸出につながる」と語った。
代表的な事例が「バスキン・ロビンス」のアイスクリームケーキ。アイスクリームオフシーズンの冬の販売を増やそうと韓国の研究グループが独自開発したメニューである。この製品は、去る2009年、米国カリフォルニア州の本社に9600個を逆輸出した。現在は中東カタール・クウェート・ドバイなどに販路を広げている。

◇アウトドア衣類などの韓国式製品、本場に逆輸出◇
米国のアウトドアブランド「メレル」も似たようなケースである。 2011年から韓国ライセンス営業権を持っている「ファスン」がチリ・メキシコなどでメレルブランドの製品を輸出し始めた。ファスンは、米国でメレルのシューズを輸入するが、衣料品は国内消費者の好みに合わせて直接デザインして製作する。ファスンのチョン・スンボンマーケティングチーム長は「韓国スタイルの果敢なデザインと機能性を備えた製品を自社生産している」と語り、「今年25億ウォン以上の輸出を達成するだろう」と述べた。

(韓国の新聞記事を翻訳)