韓国語の基礎知識

 

韓国語・ハングル基礎知識

「ハングル」について

 

「ハングル」とは、「韓国語」を表記するために作られた表音文字のことで、「韓国語」そのものではありません。

朝鮮王朝第四代国王の世宗(セジョン)大王によって、1443年制定・1446年に公布されました。「ハングル」の子音は19個あり、牙音、舌音、唇音、歯音、喉音の5つに分けられます。発音するときの口や舌の形を表したものといわれます。 基本となる母音は10個あり、天(・)、地(―)、人(|)の原理に基づいて作られ、陽母音と陰母音に分かれています。

母音と子音の組み合わせで一つの文字をつくり、一つの文字が一音節となります。

10,000ウォン紙幣に描かれている肖像画が世宗大王です。10月9日は「ハングルの日」として祝日になっています。

韓国語と漢字

 

日本語と同じく、韓国語は「漢字語」と「固有語」を組み合わせた言葉が多く使われます。日本語の漢字語と90%程度一致すると言われます。ただ、文字として表記する場合に、最近では「ハングル」だけで表記する場合が ほとんどです。

韓国語と敬語

 

韓国語は対象に対して敬意表現を行うかどうかが話者と対象との上下関係で決まる「絶対敬語」です。日本語は自分の身内のことを他人に話すとき敬語を使いません。例えば取引先からの電話で上司が不在の場合「部長は今おりません。」というように表現します。しかし、韓国語では自分の身内のことを他人に 話す場合、目上の身内については敬語を使うため、「部長様は今いらっしゃいません。」というような表現を使います。

韓国語と日本語

 

韓国語は、日本語と同じ系統のウラルアルタイ語系に属します。モンゴル語、トルコ語、韓国語、日本語などがこの系統の言語です。語順は、原則として日本語と同じ主語+目的語+述語の構造です。漢字語は90%以上一致すると言われます。日本語には無い発音に戸惑うため 、難しく感じることありますが、発音の違いを除けば日本人にとっては非常に学習しやすい言語です。

韓国語と日本語の発音の違いについて

 

一つは「激音」「濃音」と呼ばれる子音(しいん)の発音です。特に日本人にとっては「濃音」の発音が難しいです。次に「パッチム」という母音(ぼいん)の後ろにつく子音です。例えば、「パッチム」の「ム」は「mu」ではなく母音のつかない「m」です。このような子音で終わる言葉の聞き取りに、日本人は慣れていないので、聞き分けるのに苦労します。(例えば日本語では「m」「n」「ŋ(ng)」などは全て「ん」と表記するので、日本人にとっては使い分けが難しいです。※例 bam:夜 / ban:半分 / bang:部屋)

それから、日本語で区別されない母音の発音が難しいです。「a」「ya」「eo」「yeo」「o」「yo」「u」「yu」「eu」「i」 という基本となる母音10個のうち「eo」と「o」、「yeo」と「yo」、「u」と「eu」の発音は、日本語では区別されないため、日本人にとっては聞き取りと発音がなかなかできません。

韓国語の使用人口

 

使用人口は6700万人程度。イタリア語と同程度の使用人口です。韓国に約4,300万人、北朝鮮に約2,400万人、中国に約200万人、日本とアメリカに各100万人、ロシアなどに約50万人で、第一言語としては6,700万人が、第一言語に近い形では500万人が使用してると言われています。